悔いのない馬券を

競馬予想の思考過程の備忘録として

第58回宝塚記念の予想(前日版)

ここ10年の連対馬の条件に当てはまるのが4頭いて、キタサンブラック以外の3頭はどれもピンと来ない気がしていた。 特に、ゴールドアクターは強調材料が見当たらないと書いた。

しかし、3走前の有馬記念であわや1着かという場面を見せたのがわずか半年前だ。 キタサンブラックを負かすのは難しいとしても、このメンバーなら実績は最上位という見方も可能だろう。得意の舞台であったはずの日経賞でのだらしない負け方を見て評価を下げた人は多いだろうし、自分もその1人だが、その1戦だけで見限るのは早いかもしれない。

これまでキタサンブラックと好勝負をしてきた馬の条件(すぐ後ろにつけて差す戦法)にも合うし、この馬自身も現に一昨年の有馬記念で先着している。キタサンが阪神では3戦して1勝だけで比較的苦手なので、付け入る隙もありそうだ。天皇賞(春)に出たのが余計だったと思うが、関西への遠征でも菊花賞3着という実績はあるわけだし、まったくダメとも言えないだろう。昨年は出走すらできないほど疲労が大きかったのに比べれば、今年は状態面もいいのかもしれない。単複とワイドを買っておく。馬連も追加するか。

第58回宝塚記念の予想(月曜版)

宝塚記念というと、超一流と呼ぶには足りない馬が初めてG1を勝つために用意されたレースという印象がある。 ススパレード、オサイチジョージメジロライアン……。 近年ではアーネストリーとかラブリーデイとか。

しかし、超一流馬が勝負付けの済んだ馬たちをなぎ倒してさらに賞金を積み上げるレースでもある。 メジロマックイーンテイエムオペラオーディープインパクトオルフェーヴル……。

今年はキタサンブラックがいるので後者だろう。

2着がどうなるか。JRA公式のデータ分析によると、“過去10年の連対馬20頭は、いずれも「JRAの2000~2200mのGIかGII」において優勝経験のある馬だった”とのこと。今年の登録馬でこの条件に当てはまるのは、キタサンブラックゴールドアクターサトノクラウンミッキークイーンの4頭。キタサンブラックから他の3頭に馬連を流せばいいということだな。ここ4年は毎年のように牝馬が3着以内に入っていて、いずれもディープインパクト産駒。ミッキークイーンはこの条件にも当てはまる。週中や当日に雨が降ればサトノクラウンに有利な馬場になるかもしれない。ゴールドアクターはちょっと強調材料が見当たらないが……。

データから離れて、ここまでのレースぶりから考えてキタサンブラックに肉薄できる可能性があるのは、対戦経験の少ない4歳馬シャケトラとミッキーロケットだろう。シャケトラの前走は距離が長過ぎた。1000万下を勝っての重賞初挑戦がG2で勝ちに等しいハナ差の2着なのだから、G1を勝ってもおかしくないはず。ミッキーロケットは古馬G1ではちょっと足りない気がするが、スタートがよければ食らいついて大阪杯の時のステファノスのようなレースができるかもしれない。

全然新しい視点などない感じだが、週末までに考えを変える要素はあまりなさそうだ。

まとめて反省

先週と今週の馬券の反省をまとめて。

3回東京3日9R江の島特別

自信満々に推したロードリベラルは何としんがり負け。道中ちょっと首の高い窮屈そうな走り方だったが原因は何だろう。休み明けなのにマイナス6kgで馬体重416kgという馬格のなさは、成長力のなさの現れだろうか。この先このクラスでも厳しいかもしれない。 クリアザトラックは完勝。

マーメイドステークス

注目したローズウィスパーは8番人気。パールS組の活躍が見抜かれてちょっと過大評価気味だったかも。中団の横綱相撲的なポジションにつけ、直線いつでも抜け出せる構え。これで勝ったら相当な器だなと思ったらそんなに甘くなかった……。11着は実力通りだったか。

マキシマムドパリが後方待機ではなく積極策でクインズミラーグロ以下を封じた。今年は実力上位陣が素直に力を発揮できるレースになったのではないか。

エプソムカップ

メイステークスを高く評価したのだが、それは間違っていたかも……。当時の2着馬は一応ここでも上位(2着)には来たわけだが。 逃げたのは柴田大知騎乗のマイネルハニーの方で、スローにも見えたが最初の1ハロンが12秒8だった以外は12秒1が一番遅いラップだった。平均ペースで後ろの馬も脚を溜めることが難しい絶妙の配分だったということだろう。マイネルハニーは3着に粘り、勝ったダッシングブレイズは道中3番手から。アストラエンブレムの重賞制覇はまたお預け。 期待したヒストリカルもナスノセイカンもまったくいいところがなかった。

1回函館1日10R駒ケ岳特別

2年前に人気薄の降級馬シークレットパスがレコード勝ちしたレース。今年も特別登録を見て降級馬のメイショウガーデンが狙えると思っていた。500万下でシャケトラの3着という成績もあってこのクラスでは実力上位とも言える。2番手から見事レコード勝ち。でも移動中で馬券を買いそびれちゃった。残念。

第24回函館スプリントステークス

函館を得意とする馬を3頭ピックアップ。エポワス、クリスマス、ホッコーサラスター。特にエポワスは9歳と高齢なのでどうしても避けられてしまい、前走も勝利して好調のはずなのに人気の盲点だと思っていた。しかし他の2頭も気になり、全部の複勝を買ってしまった……。

シュウジがハイペースで引っ張るのを、セイウンコウセイが追いかけた。ジューヌエコールが中団から直線に入ったら早めに抜け出し、キングハートとエポワスが遅れて追いすがる形。ここもレコード決着。買った中で3着に入ったのがエポワスだけだったが、ちょい浮き。

3回阪神6日11R米子ステークス

勝つのはブラックムーンだと思っていた。重賞を除けば6着以下に落ちたことが1回しかなく、オープン特別での勝利経験もあり、ここでは重賞勝ち馬の2頭を除けば実績上位。その2頭、サトノラーゼングァンチャーレも近走あまり冴えないレースぶりなので勝機は十分。単勝2倍台になるとは思っていなかったが……。単勝と、阪神ではこれまで馬券圏内を外れたことのないサトノラーゼンへのワイドを買ってみた。

道中では最後方に待機していてちょっとヒヤリとしたが、直線で他の9頭をごぼう抜き、レコード勝ち。単勝とワイドが的中。さてこの後、重賞で勝つチャンスはあるのだろうか。

第34回エプソムカップの予想

エプソムカップ宝塚記念と同日に行われるイメージがあったが、いつの間にか1週ずれていた。

1800mという距離はとらえづらくて、マイラーが参戦してクラレントのように勝ったりする例もあるし、純然たる中距離馬が順当に勝ったりもする。どちらかというと中距離馬が上位に来るケースが多いと思うけど。

今年のメンバーは、オープン特別のメイステークスと都大路ステークスから臨む馬が多い。前者は前半ややスロー、道中は平均してハロン12秒前後が続くラップで、末脚の持続力が要求された戦いだった。重賞ではない割にハイレベルだったんじゃないだろうか。2014年のエプソムカップディサイファが勝ったときのラップに近い。それに対して都大路Sのほうは、ダノンメジャーのつくった緩い流れに後方待機組がしてやられたレース。メンバー構成もこちらのほうが一枚落ちる感じだった。

ほかの路線からここに来る馬もいるが、比較的連動性の高い新潟大賞典から2頭だけで、フルーキーがちょっと怖いぐらいか。あとはラフィアンの2頭が似たような脚質で実力もあり、ペースがどうなるかも含めて予測がつかない。

メイS組から、心情的にはこれまでずっと買ってきた18番ナスノセイカンを選びたいところだが、前走で末脚が不発に終わった原因がわからないので買いづらい。成績が安定している4番ヒストリカルを選んでみた。ジャイアンツが歴史的な連敗を達成した週でもあるし。もう8歳だが、東京の1800mでは5着6着3着4着と大崩れしていない。コースの特質が似ている印象がある阪神の1800mで3勝。メイSで見たかぎり、末脚もさほど衰えていないと思われる。4着以内、0秒6差以内には来そう。3着に来るかどうかはちょっとわからないが……。複勝と10番アストラエンブレム、14番タイセイサミットへのワイド。

第22回マーメイドステークスの予想—特異な連動性

日曜日のマーメイドステークスの予想もしておこう。阪神芝2000mで行われる牝馬のハンデ重賞。

かなり特異な傾向を持つレースで、とにかく格下馬の活躍が目立つ。特にローテーション面でも目を引くのが、前走で京都の1600万下パールステークスを使っていた馬。ここ5年の上位15頭のうち、なんと5頭を前走パールS組が占めている。オープンでもない1600万下なのに勝っている必要すらない。昨年のマーメイドS勝ち馬リラヴァティこそパールSを勝っていたが、昨年2着のヒルノマテーラが4着、2015年勝ち馬のシャトーブランシュ4着、2014年勝ち馬のディアデラマドレ2着、2012年3着のメルヴェイユドールなんか7着である。どうなっているんだ。

今年の出走馬のうち前走でパールSを使っていたのは4頭いる。この中のどれかは3分の1の確率で馬券になるわけだ(ん、何か変だな……)。

となると、狙いは8番ローズウィスパーだろう。前走パールステークスはミエノサクシードから0秒7差の7着。その前は今回と同じ阪神芝2000mでの1000万下四国新聞杯で、素質馬ヴァフラームを退けて、小倉芝2000mからの連勝をキメている。短い直線での追い込みが得意なのかな。四国新聞杯はしんがり追走で届きそうもない位置から差し切った脚が鮮やかだった。うまい具合に進路が開いてラッキーだった面はあるが。ここでも3着以内に入る可能性は十分あると思う。

3回東京3日9R江の島特別の予想

気分転換にブログのタイトル変えてみました。

4歳馬が降級する制度は今年限りかもしれないという話。人気の盲点を拾うタイプの予想がしやすいし、配当に恵まれたこともあったので、存続してほしいなあ。

さて、土曜日の狙いは、9頭と少頭数になったが降級馬もいてやや難解な印象を与える東京1000万下の芝1600m江の島特別。前走で1600万下を走っていた純然たる降級馬は9番ストーミーシーで、5番ベアインマインドと7番キャプテンペリーは前走で1000万下を勝って同じクラスに据え置き。 3歳馬では、ハイレベルだった毎日杯で0秒8差の6着とまずまず好走した8番クリアザトラックが最有力か。この馬は500万下を勝ったのも、後に京都新聞杯を勝つことになるプラチナムバレットを破ってのもの。実力上位だろう。

狙いたいのは3歳馬の2番ロードリベラル。骨折休養明けなのでどこまで仕上がっているかが問題だが、前走は福島の500万下きんもくせい特別で大外を回って強い勝ち方。その前の東京での未勝利戦も、やはり外からいい伸び脚で1600mを1分35秒2という勝ち時計。同日の古馬500万下クラウンディバイダが1分35秒0なので悪くない。なお、前日にあった1000万下の六社特別ロイカバード1分35秒3は上回っているが、これは重馬場なので参考外か。前々日の2歳重賞サウジアラビアロイヤルカップブレスジャーニーが勝って1分34秒5という時計だったが、ロードリベラルの時計はここに入っても3着か4着に来ている計算になる。なかなか優秀だ。仮に今回は勝負にならなかったとしてもこのクラスはいずれ勝てるだろう。単複とクリアザトラックへのワイドを買おう。馬連でもいいかな。

鳴尾記念と安田記念の反省

鳴尾記念ハロン13秒台は出なかったが、2ハロン目が11秒6と遅く、その後も12秒台後半が連続するスローペースは予想通り。絶妙の逃げでステイインシアトルが重賞初勝利。 狙ったスピリッツミノルはなんと10番人気(10頭立て)。内枠を利して経済コースを中団のいい位置につけて直線に向いても絶好の手応え。これはいける!と思ったが、前が開かなかった……。5着止まり。鞍上が幸じゃなくてもっと達者な騎手だったら複勝はあったな。狙えるタイミングが次にいつ巡ってくるかはわからない。

安田記念の予想」と書いてあるのに結論を出していないのは反省すべきところ。 結局、ロゴタイプにした。リピーターが活躍するレースだということと、これまで東京の芝1600mでは3着が最低着順で(サンプル数は少ないけど)複勝率100%だというのを重視した。平均勝利距離と全然関係ないね……。 昨年より順調さを欠く臨戦過程だけど、1着から3着に落ちても複勝とワイドなら問題ないし。

今年もやっぱりロゴタイプが逃げたが昨年よりハイペース。後ろの馬にも早めに来られてどうかと思ったけど直線に入ってから突き放し、セーフティーリードに見えたがサトノアラジンの末脚が強烈だった。 ほかに驚かされたのはレッドファルクスとグレーターロンドン。レッドファルクスは前走で距離も持ちそうなところを見せていたのでそれほどでもないか。グレーターロンドンは重賞初挑戦がG1で4着入着とはすごい。順調なら天下を取るね。 サトノアラジンもG1の壁はなさそうな戦績だったので、ワイドを押さえていなかったのが悔やまれる。