悔いのない馬券を

競馬予想の思考過程の備忘録として

第67回安田記念の予想

安田記念。今年は絶対王者不在などと言われているが、それだけチャンスのある馬がそろっているということでもあり、予想をしていておもしろいが、いろんな可能性を考え始めるときりがない。

春のマイル王決定戦ということになっているが、これまでの覇者を見るといろんなタイプがいて、純粋なマイラー(つまり勝ち鞍の距離を平均するとちょうど1600mに近いというような)が勝った例というのはそんなにない感じがする。ショウワモダンあたりがその例か。どちらかというともう少し長い距離で活躍した馬が勝っている印象。府中のマイルというのはほかと違ってスタミナが要求されるという説を裏付けることになるのだろうか。

ここ5年の勝ち馬の平均勝利距離を出してみた。

1着の距離だけじゃなくて2着3着の距離も含めるとどうなんだろうというのもあるが、ロードカナロアが目を引く以外は、やはり1600mよりも長いところに適性のある馬が勝っている傾向はありそうだ。つまり、春シーズンにおける天皇賞(秋)という位置づけのレースという捉え方がいいのではないか。変な言い方だけど。

ただし、そう決めたところで今年の狙いが絞れることにはならない。今年の有力馬にはマイルより長い距離で実績を挙げた馬が多いから。

というわけで出走馬の平均勝利距離を眺めていると、興味深い馬が1頭いることに気づいた。

エアスピネル。これまで実は3勝しかしていなくて、いずれも1600mだ。すなわち平均勝利距離はちょうど1600mである。菊花賞でも3着に好走しているのに実は生粋のマイラーだったのか。しかし得意なはずのマイルでも圧倒的な強さを見せたことがないのが微妙な評価につながっていると思うし、手薄な顔ぶれの東京新聞杯で3着だったのも印象を悪くしている。とはいえ前走マイラーズカップも勝ち馬にうまく乗られただけだし、大崩れはなさそうだ。

そうすると、この馬と同世代でマイルでは互角の勝負を続けているブラックスピネルにもチャンスがありそうに思えてくる……。あまり人気もないようだし、ちょっと買ってみるか。

しかし好きなステファノス単勝だけ買って見るのが無難か。