悔いのない馬券を

競馬予想の思考過程の備忘録として

1回東京3日の反省:追い込んで届かない馬をどう扱うか

9Rゆりかもめ賞を勝ったのは、戸崎騎乗のダノンキングダム。ハナを切って途中からマイネルラプティスが絡んできそうになったら先に行かせて最後また盛り返すという、まさに主導権を握ったレース。 期待したムーンザムーンはこのゆったりしたペースをかなり後ろから。上がり3Fを34秒4という最速を記録する追い込みを見せたが4着まで。懸念したように届かなかった。次もそこそこ人気にはなるだろうが、狙いづらい馬になってしまった。

続く10R箱根特別もなぜか同じ芝2400mのレース。こちらは4歳以上1000万下の14頭立て。ここにもコルコバードという、いい脚で追い込んで届かないことが多い人気馬が出ていた。今度は戸崎がこっちに乗っている。

タイトルに「追い込んで届かない馬をどう扱うか」と書いたが、結論はすでに出ている。「できるだけ買わない」。これしかない。先に行ける馬が展開上有利なのは当然だし、同じ顔ぶれで複数回走ったとしたら、強そうな追い込み馬より弱そうな先行馬のほうが勝つ回数は多いかもしれない。

コルコバードにはスタート直後にはさまれる感じで後ろからになったという不運もあった。しかし、脚質を追い込みと規定すればそういう不運を受ける可能性も高まってしまう。 逃げて勝ったサトノエトワールは終始シャクンタラーにつつかれる厳しい展開に見えたが実は余力があったのか、最後はいい脚を長く使っていた。菊花賞で長い距離をラビット役として酷使された影響は心配するほどではなかったのか。単勝を握っていたのでほっとした。

1回東京3日9Rゆりかもめ賞の予想

年が明けてから、じっくり検討してブログに書くゆとりがなくなってしまって、ずいぶん間が空いてしまった。1月が終わり、田辺がリーディング首位にいるという事態。今年を飛躍の年にしてほしいなあ。あと大野。

さて、3歳500万下の芝2400m戦はわりと素質馬がそろうレースになっていて、一昨年は1着ラングレー2着ゴールドアクター、去年は1着ヴェラヴァルスター2着タンタアレグリア5着ポトマックリバーとその後も活躍している馬がこのレースに出ており、たとえ馬券を取れなくてもしっかり予想をして記憶にとどめておきたいレースだ。

とはいっても今年は8頭立て。この中からその後の活躍馬が出るかどうかすら怪しい感じになってしまった。人気は4番レジェンドセラーだが、4戦して馬券圏外に落ちたことがなく安定しているのはいいとしても、その間ずっと1番人気なのに1勝止まりだしレースぶりを見ても福島であっさり差し切られてしまったりして、そんなに強くない印象。

注目しているのは2番ムーンザムーン。父はマイラーだったローエングリンだけど、これまでのレースぶりからは距離が延びていい感じだし、そもそもローエングリンサドラーズウェルズ系で父はジャパンカップほか2400mのG1を勝っているシングスピールだから心配ないだろう。牝系は3代母スイートコンコルドシンボリルドルフの全姉で、トウショウボーイサンデーサイレンスが入っていて、なんか府中2400mに合いそうだ。適当だけど。府中1800mでの未勝利勝ちが鮮やかで、昇級初戦の前走も上がり3ハロンが2番目で惜しいレースだった。問題は、この手のいい脚で追い込んで届かなかった馬は、えてして同じ脚をそう何度も使えないということだ。しかしこの顔ぶれなら届くはず。

他に気になるのは、5番ザモンゴメリー。未勝利を脱しての昇級初戦になるが、前走はナムラマルとともに後続を7馬身ちぎっていた。ここでも通用するだろう。あと、レースセンスがありそうな7番アーザムブルー。これにレジェンドセラーを加えた4頭の3連複ボックスでどうだろう。

1回中山5日の反省

開催中止になる可能性も高いという予想だけは当たった……。

京成杯は、1番人気のコマノインパルスが最初後方にいて徐々に進出し外目を回って堂々とした勝ちっぷり。テレビで見ていてやけにスローだなと思ったけど、公式サイトで確認するとそうでもなくて、最初の4Fが49秒0で上がり4Fが48秒7という均等な配分だった。ただし3F目が13秒1、5F目が12秒6と遅くなっていたところがあり、ペースの上下動が激しかったようだ。勝ち時計は2分2秒5で、土曜日の未勝利戦が2分3秒0だったから、やはりそれほどレベルは高くなかったと思う。

期待したサンティールはスタートがうまくいかず隣の枠のコマノインパルスと接触したりして、最後方から。外を回って直線ではそこそこ追い上げてきたけれど7着まで。自己条件の牝馬限定戦なら狙えるか。

最終レースは、「こういうタイプは昇級初戦ではまず上位に来ない」として切ったサンタフェチーフが直線突き抜けて2連勝。改めて前走の映像を見たら、直線で進路がなかなか開かずピンチだったが開いたらすかさず突っ込んでいっていい伸びだった。でも昇級戦で即通用するとは……。同じく昇級組のコウキチョウサンが2着ときわどい3着。3連単24点が大外れだった上に、軽視した昇級馬が馬券圏内の3頭のうち2頭を占めるという結果には大きなショックを受けている。不明を恥じるしかない。

ウインヴォラーレは同型馬がいなくて楽に逃げられるはずが、スタートダッシュがよくなくて無理に押していった感じで行きっぷりがよくなく、しかも早めにスズカヴァンガードに絡まれたので最後の踏ん張りが利かなかったのだろう。

サンタフェチーフは高野友和厩舎から斉藤崇史厩舎に転厩して2連勝。体重も増えているし、本格化したのかな。斉藤崇史調教師は、開業してすぐに松田博資厩舎から転厩したオープン馬のラブラバードがレース外の事故で引退に追い込まれたという出来事が印象的だったけど、実は有能なのか? 高野師もショウナンパンドラを管理していたわけだから無能というわけではないだろうが……。でもポルトドートウィユシャイニングレイ、ロスカボスとか、期待馬が意外と育っていない印象はあるな。

1回中山5日12Rの予想

日経新春杯を含めてWIN5の予想をしようと思ったが、中京と京都が雪の可能性が高く、ダート替わりになったり開催自体が中止になったりする可能性も高そうなので、前日に予想をするのは中山だけにした。

中山の最終レースは1000万下の芝2200m戦に15頭立て。このクラスをすでに勝っているのが4番テスタメントと7番ブライトバローズの2頭。どちらも、近走もそこそこなので上位に来る可能性は高いだろう。これら実績馬とは逆に、500万下を勝って昇級初戦になる馬が3頭いる。5番テオドールは6月の函館以来つまり半年ぶりの出走。11番サンタフェチーフは500万下で6着、10着、10着、9着と凡走を続けた後に番狂わせで勝ったもの。こういうタイプは昇級初戦ではまず上位に来ない。12番コウキチョウサンも、10着、6着、7着の後に福島で弱い相手を相手に勝ったもので、軽視していい。つまり昇級馬はいずれも弱点を抱えているので、馬券の対象から除外しても大丈夫だろう。

1000万下でそこそこの走りをしてきた馬の中では、2番ウインヴォラーレ、3番オウケンブラック、8番グリントオブライトが有力だろう。 ウインヴォラーレは逃げ馬で、ここでは同型がいないので馬券圏内に残る可能性は十分ある。前走も差のない4着。 オウケンブラックは鋭い脚がまったくないのでいつも人気がないが、ここ2走は3着、2着。いずれも人気のテスタメントより上に来ている。中山の芝ではこれまで7戦して5着以下に落ちたのは2戦のみで、その2戦も差はわずかだった。これを書いている時点で9番人気だから、十分狙える。 グリントオブライトも、全2勝はいずれも中山芝2200mで挙げていて条件が合う。10月下旬の前走は、0秒3差の4着と差のないところまで来ている。ただし、持ちタイムがないので1着は難しいかもしれない。

結論としては、ブライトバローズとウインヴォラーレを1着候補として、3, 4, 8を加えた3連単フォーメーションで24点。どうだろう。

第57回京成杯の予想

皐月賞への前哨戦となる中山芝の中距離のレース群の中で、成績が直結するのは弥生賞ぐらいしかないというイメージがあり、この京成杯もその後の活躍馬は出すけれども皐月賞そのものとは関連性が薄いようだ。エイシンフラッシュのように、皐月賞3着でダービーも勝った例もあるが、皐月賞で11番人気、ダービーで7番人気という低評価だったのは、京成杯とクラシック本番の結びつきの弱さを反映したものだったのだろう。

今年もやはり、10番アダムバローズを除いてはすべて1勝馬という実質的には500万下のレースになってしまっており、皐月賞を占うというよりは、ここで上位に来た馬の中で後の活躍馬が出るかどうかを注視していくレースになりそうだ。

また、この2年連続してハービンジャー産駒が勝利しているという点で特異なレースとなっている。ハービンジャー産駒はこれまで4世代が走っているが、今のところ重賞は3勝だけで、そのうちの2勝が京成杯なのだ(ベルーフプロフェット)。数少ないハービンジャー活躍の舞台を今年もものにできるかという点でも注目したい。

今年の出走馬の中でハービンジャー産駒は7番サンティール、9番アダマンティン、14番ベストリゾートの3頭いる。 ベストリゾートはホープフルステークスの際にも注目したが、道中は勝ったレイデオロと同じような位置にいたがスパートをかけるタイミングは少し遅れて、ジリジリとは伸びたが0秒5差の4着。メンバーが落ちるここでは有力馬の1頭と考えていいだろう。 狙いたいのは鹿戸厩舎の牝馬サンティール。9月に中山芝1800mでデビューし0秒7差の3着、2戦目の12月に同じ条件で初勝利。このときにタイムを3秒以上縮めているのは注目に値する。レースぶりも、3番手ぐらいで先行して、直線に向いてから前を行く2頭の間を割って先頭に立つと後続をちぎる一方、という確かな成長を感じさせる強い勝ち方だった。勝ち時計もまずまず。実質500万下と考えれば勝利のチャンスも十分だろう。単複で勝負。3番イブキ、8番コマノインパルス、14番ベストリゾートへのワイドも。

1回京都3日・1回中山3日の反省

シンザン記念はかなり雨が激しく降る中の重馬場で行われ、前走でアルアインの2着だったキョウヘイが勝った。2着に入ったのは川田の落馬負傷で武豊に乗り替わったタイセイスターリー。ミッキーアイルの弟。ペルシアンナイトは3着、アルアインは6着。 キョウヘイはスタートでワンテンポ遅れたが勝利ジョッキー(高倉)インタビューによると予定の行動らしく、4コーナーでうまく内から前にとりついて直線ではタイセイスターリーが外によれて空いたスペースに突っ込んで差し切った。ペルシアンナイトとアルアインは進路を見つけられなかったのが敗因として大きかったか。

期待したマイスタイルは5着。何の不利もなく先行集団の直後からいい感じで上がっていって複勝はありそうな感じに見えたが、最後は力不足という感じでトラストを抜きそうで抜けなかった。未勝利勝ち直後の重賞挑戦としては上出来と見るべきだろう。

中山の最終レースは、BS11の競馬中継を見ていた。 近走冴えず軽視したブラックバゴが勝利。喉の手術明けだと言っていたので、不調は喉鳴りが原因で手術によって本来の力を取り戻したのかもしれない。こういう情報はJRAの公式サイトだけを見ていてはわからない。 期待したプライムセラーは13着。パドック中継(録画)を一目見ただけでも太めとわかる腹回りで、早めに馬券を購入したことを激しく後悔。一応先行したが3コーナーにたどり着く頃にすでに息切れしている様子がありあり。去年の開催最終日のグッドラックハンデに登録していたが除外になって、年末年始もはさんで調整が難しかったのかもしれないが、出走する以上はもう少し走れる体調に仕上げてくれないと……。成績面からみてオッズがつき過ぎの感じはあったので、調教にもっと注目していればだまされなくてすんだのかもしれないが。Twitterで得た情報によると、気性が悪く調教を拒否しているとか。今日の走りはオーナーに対する見せしめで、去勢を覚悟させるためだったのか? これもJRAの公式サイトだけをみていてはわからないことだ。 パドックではサトノスティングがよかった。2着。馬券は買ってない。

1回中山3日12Rの予想

1000万下の芝2000mに16頭立て。現級で勝った経験のある馬はいない。3歳重賞で上位に来たことのある馬にある程度人気が集まるので、勝利の可能性と人気との乖離が生じそうな狙い目のレースと思う。

14番ブラックバゴは2歳時にホープフルステークスで3着、3歳春の京成杯ベルーフの2着、青葉賞レーヴミストラルの4着という実績がある。しかし近走は1000万下で2桁着順を連続しており、軽視していいだろう。 16番ヴェラヴァルスターも同じ青葉賞で3着などがあり、1000万下でも前走での3着をはじめとして入着経験はあるし格上の1600万下に挑戦したこともあるぐらいで実力はそこそこあるが勝ち切れないし、常に人気のほうが上回っている印象。 9番ジェネラルゴジップは1000万下で8回走っていて、2着2回をはじめとして5着以上が6回あるので実力上位と言えるだろう。しかし勝ち切れない。性格的なものか。

狙ってみたいのは3番プライムセラー。未勝利を脱出したのがデビューからほぼ1年を経た6戦目と時間はかかったが、その間も5着を外したことがない安定した成績。初勝利を挙げた後、一息入った昇級戦も連勝、さらに昇級した前走も0秒2差の5着と好走。距離短縮となる今回も2番手あたりをゆったり行けそうなので、粘り込んで上位に入ることが期待できる。単複で勝負。ワイドの相手にヴェラヴァルスター。