悔いのない馬券を

競馬予想の思考過程の備忘録として

第66回日刊スポーツ賞中山金杯の予想

「1年の計は金杯にあり」とか「金杯で乾杯」というオヤジが好きそうなフレーズを目にしなくなって久しいが、言いたくてしょうがないオヤジがここにいる。

さて、中山金杯と場名がつくようになって最初のレース(1996年)で勝ったのがアンバーシャダイ産駒のベストタイアップ、その前年すなわち日刊スポーツ賞金杯だった最後のレース(1995年)で勝ったのがサクラローレル。個性は違うがどちらも好きな馬だった。この両馬には、初重賞制覇が金杯だったこと、条件戦から連勝で臨んだ金杯で勝ったこと、という共通点がある。このタイプの馬がいつも上位に来るレースというわけでもないが、どうしてもその影を追ってしまう。

初重賞制覇の可能性ということでは3番ツクバアズマオーのチャンスだろう。中山2000mは3勝2着1回と得意にしているし、強敵が相手だったオールカマーでもさりげなく3着に来ている。前走も重め残りが噂される中で完勝と言っていい勝ち方だった。6歳でこれからさらに伸びるかというと、この辺りが限界ではないかという気にさせるところと、得意とはいってもこれまで2000mで2分を切るタイムで勝った経験はない(3着の函館記念では1分59秒5)ことは割引材料だが、軸としては信頼できるだろう。あ、鞍上もやや不安かな。

条件戦からの連勝ということでは、その資格があるのは10番ストロングタイタン。前走の修学院ステークスは1600万下だったが、よどみのないペースを中団から横綱相撲で強い勝ち方だったし、勝ち時計もその1週後のオープン特別アンドロメダステークスを上回る優秀なものだった。将来性ならこちらだろう。

というわけで、ツクバアズマオーの単勝、ストロングタイタンとの馬連、3着候補として1番シャイニープリンスと2番クラリティスカイを入れた3連複だけ買うという馬券で乾杯してみたい。

第11回阪神カップ・第61回有馬記念の反省

謎の重賞阪神カップを勝ったのはシュウジ。うーんその手があったか、という感じ。これまで1400mはファルコンステークスで一度だけ走って惨敗しているので、これでも距離が長いのかと思っていたけれど、むしろ不良馬場の影響が大きかったのかもしれない。 イスラボニータは今度こそ勝ったと思ったのに最後に差された。次はどこを目指すのだろう。 ミッキーアイルはやはり惨敗。なんのために出てきたのか、やっぱりわからない。 エイシンスパルタンは先行したけど見せ場なく終わった。トウショウドラフタも。

有馬記念NHKで中継を見ていて、向こう正面でサトノダイヤモンドキタサンブラックに並びかけた場面では本当にマッチレースになるのを期待してしまった。その後3コーナーにかけてキタサンブラックがペースを上げたらサトノダイヤモンドは置いていかれてしまい、4コーナーではゴールドアクターが勝ったと思った。しかしそこからサトノダイヤモンドがもう一度伸びて差し切った。すごい馬だ。キタサンブラックもあの苦しい展開でゴールドアクターを差し返して2着だからやっぱり強い。

驚いたのは4着に入ったヤマカツエース。今年この馬を追いかけていたらかなり馬券は取れていたはずだけどなぜか外してしまっていた。G1はこれまで3戦していずれも2桁着順だったのが初めての入着。中山が得意というのはあるかもしれないが、来年はもう一段階上の活躍が期待できそう。

馬券は、サトノダイヤモンド単勝は予定通りだった。3連複はゴールドアクターの仕上げを信じきれなかったので外したせいで、今ひとつの払い戻しに終わった。

第61回有馬記念の予想

とうとう1年の最後を飾るレースが来てしまう。今年は(というより今年も)馬券は全般に不調だったので、ここで少しは取り返したいところ。

キタサンブラックサトノダイヤモンドという新旧菊花賞馬の2強ムード。あまりこういう言い方する人は見かけないが。

この両頭を比べたら、同じ3歳の年末時点ではサトノダイヤモンドのほうが完成度は上だろう。そこから1年を経たキタサンブラックの成長をどう評価するかということになると思う。そこで見直したいのが前走ジャパンカップでの走り。府中の芝2400mという同じ条件のダービーでは惨敗したのに1年半後のジャパンカップは圧勝したことから、その成長力を高く評価する人が多く、その結果としてファン投票1位、前売りでも単勝1番人気という支持の広がりになっているのだと思う。しかし、レースの中での力関係はともかく、レースのレベルとして今年のジャパンカップはそれほど高いとはいえないという判断は変わらない。今のキタサンブラック支持は過大評価の可能性が高いと思う。 サトノダイヤモンドはこれまでのレースぶりから、素直に強い世代のトップクラスだといえるはず。3歳馬のレベルを疑問視する声もちらほら出てきているようだが、ジャパンカップでのレインボーラインディーマジェスティの凡走だけが根拠なら、単に買いかぶりすぎで評価がぶれたものと思える。 展開面を考えても、今度こそスローの前残りはないだろう。したがって勝つチャンスはサトノダイヤモンドのほうが大きいと考える。11番の単勝で勝負。

あとは、勝負がついてからの流れ込みに期待して14番シュヴァルグランと16番マリアライトも少し買いたい。あとキタサンブラックをからめての3連複も少しだけ。

第11回阪神カップの予想

先週は日曜日に自分の当たった馬券のことだけ「反省」と称して書いておいて、その週の土日のほとんどの外れ予想については反省しないままだった。というのは、月曜日の午後から調子悪くなってまるまる1週間以上会社も休むくらいだったのが理由なんだけど、当たった馬券のことばかりしゃべるのは嫌なやつである。

とはいえ、今さら2週間近く前の反省文を公開したところで誰かの役に立つとも思えないので、今週の予想を書いていこう。

3日間開催の中日、土曜日の阪神メインは阪神カップ。芝1400mの定量G2で今年は16頭立て。

まだ10回しか施行されておらず、前身にあたるレースもないため、一時期は競馬をよく見ていたけど10年近くブランクがあって3年前くらいに戻ってきた身としては位置づけが今ひとつつかめない。マイルチャンピオンシップの1か月後に1ハロン短い重賞を設けているということは、これからどういうレースに出ていく馬の出走を期待しているのか。出がらしみたいなレースを見せろという意味ではないだろうが、高松宮記念を目標とするなら春の短距離重賞はいろいろあるわけだし……。単純に短距離の有馬記念的な位置づけなのだろうか(それだと出がらしっぽいな)。 キンシャサノキセキサンカルロリアルインパクトの3頭が立て続けに連覇しているのが目立つ。

ならば昨年の覇者ロサギガンティアが連覇か、2週連続でG1制覇して好調の藤沢厩舎だし……ということになるが、昨年と今年では成績に落差がありすぎる。

また、今までになかったことだが、今年はマイルチャンピオンシップの1着馬と2着馬がそろって出走する。さらに賞金を拾いにくる必要があるのか釈然としないところだ。特に勝ったミッキーアイル。惜敗のイスラボニータが出るのは、G2ながらメンバーの落ちるここで勝利の感覚を思い出させるという意味がありそうに思えるので理解できるが、ミッキーアイルのほうは後味の悪い勝ち方だったとはいえ勝ちは勝ちだからコンディションの下がるここに出てくる意図が分からない。

というわけで、別の馬を狙いたい。4番エイシンスパルタン。全6勝のうち4勝が1400mで、阪神1400mは1勝2着1回のパーフェクト連対。持ち時計の1分20秒3は阪神カップの歴代勝ち時計ナンバーワン(2010年キンシャサノキセキ)と並ぶ。スワンSで0秒2差の3着なら格負けすることもないだろう。単複。 あと、前走で謎の惨敗を喫したトウショウドラフタが初めて右回りの1400mを走るので、どんな走りを見せるのか注目している。

香港国際競走の馬券の反省

本来なら土日のここで書いた予想の反省をすべきところだが、中央競馬が終わってさあ反省しようと思ってJRAのサイトを見たら、最後の香港カップの発走がまだまだ先だったので、これまでの負けを取り返すべく、残りの金をつぎ込んでしまった……。

ヴァーズ、スプリント、マイルは中央競馬と時間が重なったので検討もせず。サトノクラウンが勝ったのをフジテレビの中継(時間差があったが)で見たときは興奮したが、馬券を買っていたとしても消していただろう。

カップは、日本馬が大挙5頭も出走していて、比較的検討はしやすかったが、JRAのサイトが通常の開催と違うつくりになっていて、オッズもどこに表示されるのかわからなかった。現地の騎手は日本での人気を気にするわけではないのだから、むしろオッズは見ないで買うのがいいのかもしれない。

YouTubeで生中継があったのも助かった。モーリスは出来がどう映ろうと単勝を買うつもりだったが、ふだん見ているテレビ東京やフジテレビの中継と違ってパドックをじっくり見ることができた。

さて、モーリスの相手は比較的早く見つかった。スプリントとマイルで地元香港の馬が勝っていたので、香港で調教されている馬が候補。 8番シークレットウェポン。これはパドックとは関係なく、休み明けのこの秋3戦で8着、4着、1着と尻上がりに成績が上がっていることから。 10番ホースオブフォーチュンも似たパターンだが、前走がG3なので一枚落ちると判断した。 地元調教馬ではないが9番エリプティクは3着、3着ときているので一瞬考えたが、前走はイタリアで1秒2も差をつけられている。イタリアの競馬って開催できるようになったんだっけ?

というわけでモーリスとシークレットウェポンの馬連とワイドを同額購入。

パドック中継を見ていると、ステファノスの出来が目についた。筋肉のきめ細やかさが隣の馬と全然違う。

とツイートして、モーリスとのワイドを購入。

モーリスが出遅れて終わったのを覚悟し、エイシンヒカリがすいすい逃げているのでこれは勝ちパターンかと思った。ところが、内に入り込んだモーリスがすごい脚、すごいコース取りで追い込み、3馬身差の圧勝。しびれた。ありがとうムーア。 シークレットウェポンもいつの間にか追いついてきていた。 ステファノスラブリーデイとの叩き合いでいったんは譲ったと思ったが差し返していた。スミヨンありがとう。

4回中京4日名古屋日刊スポーツ杯の予想

中京のメイン、1000万下の芝2000mに9頭。

トウのたった馬が多い。この顔ぶれなら、3歳牝馬8番キンショーユキヒメと、同じく3歳で牡馬のクラシック路線でそこそこ走った9番タイセイサミットのどちらかが有力だろう。どちらかというとタイセイサミットのほうか。このレースは簡単だ。

第9回カペラステークスの予想

中山ダート1200mのG3に16頭立て。

優馬のサイトで分析されているデータを参考にすると、前走が1400mだった馬が好走しているケースが多いようだ。

であれば、9番タールタンを狙いたい。前走は府中のオープン特別で1番人気に推されながら2着。しかし展開のあやとも思える微差だから、人気の落ちる今回は期待できるだろう。中山では1戦だけで、2年前のこのレースで5着。2着馬からは接戦だが、勝ち馬からは1秒0差なので今ひとつだが……。このときも4番人気だったのだな。当時の鞍上が今は亡き後藤浩輝