悔いのない馬券を

競馬予想の思考過程の備忘録として

第31回中日スポーツ賞ファルコンステークスの予想

中山記念の反省もしないうちに前回の更新から1か月近く経ってしまった。

3日開催の中京初日のメインは芝1400mの3歳G3ファルコンステークス。去年は尾花栗毛の美しいトウショウドラフタが勝って単勝をいただいた印象深いレース。今年もがんばりたい。

ジョーカプチーノ産駒が2頭も出走していたり、1400mという非根幹距離で実績のある馬も複数いたりして興味深い顔ぶれがそろった。狙ってみたいのは6番レジーナフォルテ。まだ1勝馬なので、ここでそこそこ好走して次は人気で500万下を卒業、というのが一番ありそうなシナリオだけど……。先に行く馬としては、この馬の他に朝日杯フューチュリティステークスで3着に踏ん張った10番ボンセルヴィーソが強そうだが、この2頭はどちらもハナにこだわる必要がないタイプのようだ。意外とペースは落ち着くかもしれない。

レジーナフォルテは、この舞台で通用するかは別として、いろんな面で魅力を感じる。 血統も牝系がチヨダマサコにつながる名門で、近親のエーシンホワイティが2010年の(1200mだった時代の)ファルコンステークスを勝っている。 未勝利を脱出したのは新潟の芝1000m戦だったが、これが2歳レコードで同開催の古馬500万下のタイムを上回っていた。 距離延長の前走、東京の500万下芝1400m春菜賞は7着だが、勝ち馬からは0秒3差だし内容も高く評価できる。2ハロン目こそ11秒4でそれほど速くなかったが、アピールバイオと競る形でずっと11秒台が続く厳しいラップを刻み、併走馬を競り落として逃げ切るかと思われたところを差し馬勢に飲み込まれたもの。ハナを切らなかったクリスマスローズステークスでも割といい脚を使っていたし、条件が合えばこの先も活躍できそう。複勝とナイトバナレットへのワイドを買っておく。

第91回中山記念の予想

中山記念といえば、古くはクシロキングサクラローレルサイレンススズカといった後にG1を勝つ馬が飛躍の足がかりにしたレースという印象があったが、ここ3年はすでにG1を勝った馬が再始動のためのステップレースとして実力を見せつけるレースになっている。いずれにしても、勝った馬はこれを最後の重賞勝ちにするのではなく、この先も華々しく活躍してほしいものである。ドゥラメンテは残念だった。

今年もG1を勝った実績のある馬が複数いて、ハイレベルの戦いになりそう。今回はどの馬が勝つ順番なのかを当てるゲームだ。

でもまあ、勝つのは7番アンビシャスだろう。昨年のこのレースでドゥラメンテに肉薄する2着、リアルスティールには先着。天皇賞(秋)でも、伸びない内を通りながらもよく踏ん張って4着。すでにG1級と思える。 対リアルスティールでは3歳時から1勝2敗だが、共同通信杯の時点では完成度に大きな違いがあったし、前述の通り天皇賞では取ったコースの違いも大きかった。今回リアルスティールは福永と似たタイプの戸崎が鞍上なので、また2着の可能性が高いような気がする。

9番ロゴタイプと10番ヌーヴォレコルトの両G1馬は、どちらも使える脚が短くて超一流にはなり切れなかったというイメージがあるが、ここでは力上位のはず。今のところ6,7番人気と案外売れていないので、アンビシャスからこの2頭へのワイドでも十分な配当がありそうだ。こんなに簡単でいいかしら。

2回中山1日・1回阪神1日の反省

中山9R水仙賞は、イブキが逃げ切り勝ち。といっても1コーナー過ぎまで先手を取ったのは狙っていたアダマンティン。競り合うのを避けたのか譲って3番手を進んでスムーズな競馬だったが前を捉え切れず後ろからも差されて3着。

人気を背負ったサトノクロニクルは、前走とは違って中団から。3コーナーあたりでの反応が悪かったのか、4コーナーで外に持ち出したときの距離損が大きく、立て直してすごい脚で追い込んだが2着まで。いろいろ注文がつく馬だ。

馬券はアダマンティンの単複とサトノクロニクルとのワイドでよかったのか……。

阪神10R1600万下の芝2200m尼崎ステークスも買ってみた。軸は内枠から先行するステイインシアトルで問題なかろうと思ったが、単勝を買ったのはディアデラノビアの仔、サンマルティン。これまで4勝しているがいずれもすばらしい末脚だった。ここも通用するだろうと思って安心して見ていたら、向こう正面で突如これまでなかったくらい激しく折り合いを欠き始めて、その状態がかなり長く続き、ホームストレッチでは伸びず5着に終わった。勝ったのは2番人気だったステイインシアトル。素直に単勝を買えばよかった。

阪神11R第26回アーリントンカップで狙ったのは大外のレッドアンシェル。デビューから2連勝で臨んだ朝日杯フューチュリティステークスでは0秒9差の8着だったが、直線で周りを囲まれる苦しい競馬でよく踏ん張っていたのでここでもチャンスはあるだろうと思って買った。今日は後方2番手を進み、直線で一足先に抜け出したペルシアンナイトを追いつめる態勢に入ったが、むしろ引き離されていた。実力の差が現れたものだろう。馬券はペルシアンナイトとのワイド400円が的中し、今日の収支はトントンで終わった。

2回中山1日9R水仙賞の予想

今開催から本格的な春競馬が始まるので、ギア(=賭け金)を上げていきたい。

中山の9R水仙賞は3歳500万下の芝2200m戦。ここを勝った馬がダービーで惑星的存在として注目を集めることもある伝統の一戦(というほどではないな)。今年は10頭立て。10頭とはいっても、中央未勝利馬が3頭いるので実質7頭の争いだろう。

2番サトノクロニクルは、ダービー2着・京都新聞杯勝ちのサトノラーゼンの半弟。デビュー戦も人気を集めたが出足が鈍く後方からのレースになり、上がり3ハロン最速で追い込んだが2着。前走の未勝利戦はうってかわって行きっぷりよく、大外から好位の外を進み楽勝。人気でも外せないだろう。道中はちょっと頭の高いフォームが気になったが、直線で追われてからはそんなに気にならなかった。

前走で狙って4着どまりだったムーンザムーンも出ている(6番)。しかし開幕週の中山なので同じ競馬をしては届かない可能性が高い。今回は人気だろうし積極的には買わない。

5番イブキは(なぜマイカグラが続かないのか解せない馬名だが)前走の京成杯でしんがり負け。新馬戦あるいは未勝利戦の勝ちタイムが1分50秒を切ったのがこの馬だけなので、比較すれば能力は高いのだと思うが、前走の敗因がわからないので買わない。

8番ワンダープチュックはこれまで6戦しているが強敵相手でも着外なしと健闘してきた。前走は最初鞍上との意思疎通がうまくいかない仕草が見られて後方からだったが、3コーナーあたりから強引にまくっていき直線入ったところで先頭、最後は息切れして内を勝ち馬にすくわれて2着というチグハグな競馬。蛯名に替わってスムーズなら3着以内はあるだろう。

ほかに狙いたいのは、4番アダマンティン。もどかしい競馬を続けているスターファセットの半弟。前走は未勝利を脱した直後に強気に京成杯に挑戦、9着に終わったが勝ち馬から0秒6差なので悪くない。未勝利脱出時には中山の多頭数を内枠で揉まれるレースを経験済みで、馬群をさばいた力強さは評価できる。京成杯でもやっぱり直線で前が詰まって追いづらい場面があり、さすがに重賞では顔ぶれが違って割って出ることはできなかったが、ここなら可能だろう。このまま5番人気ぐらいで落ち着くなら買ってみたい。

馬券は、4番の単勝馬単2-4, 4-2,3連複2-4-8, 2-6-8の5通りでどうだろう。

先週(1回東京最終週)の反省

土曜7Rのアルスフェルトは穴馬のつもりで買ったのに、最終的には2番人気まで支持されていた。勝ち馬から0秒8差の9着に終わった。平均ペースをやや離れた2番手集団の先頭から運んだが直線で伸びず。実力なのかな。

土曜のメインは長距離走ダイヤモンドステークスアルバート単勝しか自信がなく、それだけ買った。払い戻しは210円。

日曜日に買ったのは平場1000万下、芝2000mの8レース。このクラスでも安定した成績のエニグマバリエート(単勝2番人気)と、時々好走するフジマサエンペラー(5番人気)のワイド。後者を選んだのがポイントだが、メンバーをながめて、人気がそれほどなくて勝つまではいかなくても3着までに入る可能性が多少はある馬という観点で消去法で選んだのだった。根拠薄弱だな……。こんな買い方をしていてはいけない。

1回東京7日7Rの予想

古馬500万下の芝1800mに16頭立て。2勝馬すなわちこのクラスを既に勝ったことのあるのが3番クワトロガッツと11番ストーミングの2頭だけ。さらに、前走で3着以内に入っているのもストーミングと16番コスモピクシスの2頭だけという低レベルの争いだ。

最近注目している競馬予想ブログ「真摯に競馬で勝つ予想を考える」の明日の予想を見て、乗っかろうと決めた。

狙いは9番アルスフェルト。祖母がオリエンタルアートで、ドリームジャーニーオルフェーヴル兄弟の姪にあたる。上記ブログでも、未勝利脱出時に現1600万下のミエノサクシードを3馬身ちぎったことに触れているが、このときの勝ち時計も出色。開催初日とはいえ、3歳未勝利戦で芝1800mを1分46秒9というのはすごい。翌日の平場1000万下アウトオブシャドウより0秒2速い。よほどのことがなければ500万下はすぐに卒業できるはず。その次の昇級初戦では1分49秒1という平凡なタイムで2着に敗れてはいるが……。しかし東京の芝1800mでは100%の連対率を誇る(2戦しかしていないが)。外枠から先行してのびのび走るのがよさそうなタイプで、5枠9番というのはまずまずだろう。単複とストーミングへのワイドでもそこそこの配当になるはず。

オグリキャップの番組(見てない)

周囲で『プロフェッショナル・仕事の流儀』のオグリキャップ特集がそこそこ話題になっていた。残念ながら見てないので何も語ることはないのだが、「オグリキャップまで「格差」を語る材料にされてしまうのか……」というブログ記事を読んで思うところはあった。

岡部幸雄元騎手が、オグリキャップのことを「大レースでも、いつも通り、淡々と仕事をする馬だった」と振り返っていた。

周囲の人はあんなに興奮していたのに。

ここだ。あの精神力の強さというのはどこから来ていたのだろうか。受け継ぐ馬は現れるのだろうか。現役で走っている馬の中では、1000万下でそこそこ走っているストリートキャップの血統表で母の父オグリキャップの名を見かけるぐらいだが、気性は母から伝わるという話もあるし、血脈を継ぐ馬に期待するのは難しそうだ。

オグリキャップを乗りこなせなかった2人の騎手のことも思い出す。

大ベテラン増沢末夫天皇賞(秋)6着、ジャパンカップ11着だった。追える騎手ではなかったし、乗る前からダメだろうと思っていて案の定だったが、引退レースでの劇的な勝利の伏線を張ったという面は功績として評価できるかも。

その前の宝塚記念オサイチジョージを捉えきれなかった岡潤一郎は若くして不運な落馬事故で亡くなってしまったが、翌年のエリザベス女王杯リンデンリリーで勝って汚名をいくらか返上したことになるのかなあ。先ごろ京成杯を勝ったコマノインパルスの3代母で、血統表の中に名前を見つけて懐かしかった。その宝塚記念での敗因は、手前を替えるよう鞍上がしっかり指示できていなかったことだと武豊が岡に指摘したという記事をどこかで読んだ記憶がある。名馬といえども乗り役によっては能力を発揮できない場合もあるんだということを認識させられたレースだった。