悔いのない馬券を

競馬予想の思考過程の備忘録として

第12回ヴィクトリアマイルの予想

先週のNHKマイルカップを的中させたことがないと書いたが、このヴィクトリアマイルも的中した覚えがない。

ストレイトガールが連覇し、かつその前年にも3着に入っていることで、スプリント適性が問われるレースのようなイメージを持っていた。そうすると、4番ソルヴェイグや12番ウキヨノカゼ、14番レッツゴードンキといった馬にチャンスがありそう。しかし、過去の好走馬の顔ぶれを見ると、必ずしもそうではないようだ。桜花賞クイーンカップなど3歳までのマイル戦で良績を残した馬の活躍は目立つが、そういう馬がもっと長い距離でも活躍していたりするし、距離適性についてはそんなに顕著に限定的な傾向があるわけではないのかもしれない。マイルやスプリントに向いた馬という意味では、過去のカフェブリリアントウインプリメーラ、ウリウリなども資格がありそうに見えたが、大敗している。その一方で、好走した馬は連続して好走する傾向があることもよく知られている。ということは、このレースで問われるのは、ある種の底力、まさにG1という舞台でこそ要求される一段階上の力ではないだろうか。それは筋力とか心肺機能とか、数字だけを見ていてはわかりづらいアスリートとしての性能かもしれない。相馬眼があれば見抜けるのかもしれないが……。

机上派としてそうした部分で大きなヒントになりうるのは血統だろう。血統表をながめていて目に留まったのが6番アスカビレン。母の母の父がNashwan(父Blushing Groom)で、この点ではホエールキャプチャと同じ。Blushing Groomを持つ馬としてはほかにもヴィルシーナがいたし、昨年は2着だった11番ミッキークイーンもそうだ。今年の出走馬では2番スマートレイアーと7番ルージュバックもそう。Blushing Groomの爆発力が間歇泉のようにここで発揮されるというシナリオはどうか。ただ、ここで挙げた馬にそのクロスがあるわけでもなく、Blushing Groomの支配力がどれほどかという疑問は残る。また、アスカビレンのように前走が重賞でなかった馬で3着以内に入ったのはここ5年で皆無なのが気になる。昨年6月の阪神芝1800mの三木特別での勝ち時計1分45秒0は重賞級だと思うが、上で述べたようにG1という舞台で上位にくる資格が臨戦過程にも反映しているのかもしれないし。

ミッキークイーンは血統面からも臨戦過程からも不動の中心と考え、血統面でアスカビレンを選び、ほかは近走の充実ぶりからピックアップするという考え方も現実的かもしれない。たとえば福島牝馬ステークスで好走した15番フロンテアクイーンや、もう少しで阪神牝馬ステークスを勝てそうだった3番ジュールポレールには惹かれる。ミッキークイーンからジュールポレールスマートレイアー、アスカビレン、フロンテアクイーンの4頭に馬連とワイドを流すとか。しかしこういう腰の定まらない買い方では悔いが残りそう。