第157回天皇賞(春)の予想
確たる主役が不在なので、どういう要素を軸に考えればいいのかというところから難しい。どの馬も一長一短あるわけだから、今回の舞台でどういう条件が有利に働くのかを読むのが予想の醍醐味だろうけど、迷うばかりだ。まあ、わからなければ買わなければいいのだが……。ある程度先行できる馬が有利だろう、ぐらいは考えつく。勝てる手応えをもって臨むジョッキーはどんなことを考えて乗るのだろう。
唯一のG1馬であるシュヴァルグランだが、あまり強い印象を受けたことはない。去年は目標になるキタサンブラックがいたけど、自身が標的になるレースで先に行って(というか位置取りはわからないけど)勝ち切ることはできるのだろうか。3着までは堅いとしても。
成績にむらのあるレインボーラインはどうだろう。これまで連勝した経験はないし、前走からの上積みもそんなに期待できないだろう。父ステイゴールドというのはいいな。
日経賞を勝つまでに上り詰めたガンコ。零細牧場の生産馬、不遇の種牡馬ナカヤマフェスタの孝行息子、障害練習を経ての突然の覚醒、といった日本人受けする物語要素に事欠かない。先行できるのはいい。前走はキセキの自滅に助けられた面もあったかもしれず、さらに相手が強化される今回はどうだろう。案外あれよあれよとG1まで獲ってしまうかもしれないが。
サトノクロニクル。古馬との初対決になった昨年暮れのチャレンジカップで、先行してデニムアンドルビー以下に競り勝ったのが好印象。ただしG1ではこれまで条件が悪かったにせよ10着と9着で、見えない壁があるのかもしれない。
この4頭のボックスをワイドでどうだろう。シュヴァルグランが入ればそんなにつかないけど、サトノクロニクルが来てくれれば少し浮く感じかな。チェスナットコートやトーセンバジルも気になるが、そこまで手を広げられないからな。
第25回テレビ東京杯青葉賞の予想
ダービーに直結しないことで知られるトライアル。今年の顔ぶれも18頭のうち1勝馬が10頭を占める低レベル。ダービーで好勝負できそうな馬が1頭いるかいないかといったところだろう。
その候補オブセッションは、2戦目のシクラメン賞で阪神の芝1800mを1分45秒6というレコードを叩き出している。同開催の古馬1600万下を上回っており、クラシックでも十分通用する器だろう。しかし前走の弥生賞はまったくいいところがなくダノンプレミアムから1秒7差の大敗。立て直しは難しいとみる。
2勝馬の中ではスーパーフェザーか。前走の阪神アザレア賞で同距離を1着というのは心強い。スローペースからの短い末脚勝負でタイムもそんなによくなかったのでレースのレベルは高くないと思われるが、この顔ぶれなら足りるだろう。
1勝馬の中ではディープインラヴに魅力を感じる。バブルガムフェローの一族でありディープブリランテの全弟という血統的背景から穴人気になっている。未勝利を勝ち上がったばかりで、ここ5年でそういうローテーションの馬が上位に来た例が皆無だということと先行馬がこのレースでは良績を残していないのは気になるが、惜敗を2戦続けたあと戦法を転換して自分のペースで運んだ途端に1秒5差の圧勝というのは大きな成長の余地を感じさせる。前走の勝ち時計2分13秒3は同開催の1600万下尼崎ステークスのベストアプローチ2分14秒0を上回っており、単純な時計の比較では3歳重賞いやクラシックで通用するはずだ。
第78回皐月賞の予想
競馬の格言で「皐月賞は速い馬が、ダービーは運のいい馬が、菊花賞は強い馬が勝つ」というのがある。こういう一見もっともらしい言葉に惑わされてはいけないと思う。それぞれのレースの特性とかそれへの適性といったものはおそらく存在するのだろうが、そういうものを第一に考えるよりは、今回の舞台ではどの馬が強いのかを見抜くことを優先すべきだろう。
ダノンプレミアムが離脱して主役がいなくなった皐月賞。同馬と対戦がなかった馬や、同馬以外には負けていない馬との力関係をはかるのが難しくなった。さらにこの天気。強い馬が勝つとは限らない状況になったのかもしれないが、馬場がかなり悪かった去年の秋のG1戦線でも結局は強い馬が勝ったようなので、実力を見極めれば大丈夫だと思うことにしよう。
ダノンプレミアム以外には負けていない2頭、ワグネリアンとステルヴィオは1枠と8枠という対照的な枠になった。この2頭の比較ではワグネリアンを上に見たい。ステルヴィオがダノンに負けた2戦は、いずれもレースの勝負が済んだところで後ろから飛んできた。こういうタイプの差し馬は人気が先行しがちだ。前走は相手が弱かったので間に合ったが、相手が強くなれば同じ脚を使うのは難しいだろう。レースへの参加度合いを比較するとワグネリアンが上だし、東スポ杯2歳ステークスの勝ち時計も優秀、重馬場も一応経験している。内枠で鞍上に福永というのは確かに不利な材料だけど、2000mの間ずっと蓋されたままということもないだろう。ドゥラメンテだって同じ2番からスタートしたのに4コーナーで外に持ち出して勝っている(そのとき他馬を弾き飛ばしたけど……)。野路菊ステークスの時の脚を使えばこの顔ぶれなら一枚上と思える。単勝。
ダノンプレミアムと未対戦組の中では、タイムフライヤー。昨年秋の3戦のレースぶりはどれもよかった。その疲れがとれているのかどうかは気がかりだが、前走若葉ステークスの最後の直線で見せた脚は悲観するようなものでもなかった。その秋3戦はレーティング上げ底の疑いがあるG1ホープフルステークスを含め、レースのレベルはそんなに高くなかったようにも思うが、この馬の実力自体は一定レベルには達していると思う。
前走での敗戦で評価を落としている馬としてもう1頭注目しているのが、タイムフライヤーを破ったことのあるグレイル。前走の共同通信杯ではほとんどレースに参加していない感じだったが、まともに走ればかなり強いんじゃないだろうか。
ワグネリアンからこの2頭へのワイド。
第78回桜花賞の予想
桜花賞で圧倒的な支持を集めた女王候補は近年で何頭もいて、そのうち前評判に応えて1着になったのはハープスターぐらい。今年のラッキーライラックも、これまでに見せつけてきた強さからいって単勝2倍前後になるのは妥当などころだろうけど、期待値からみて単勝に資金を投じるのは得策ではないだろう。WIN5では買い目に入れるべきだろうし、松永幹夫調教師と石橋脩騎手の男前コンビが桜花賞をとる場面を見てみたいという気持ちはあるけど……。
打倒2歳女王一番手と目されているのはアーモンドアイか。シンザン記念ではとても届きそうにない位置から差してきて、しかも2馬身近くもちぎったのには驚かされた。しかし勝ち時計は馬場を考えても大したことないし、この時に破った相手もその後活躍できていないことから、レベル自体が低かったと判断してもよいだろう。
勝負付けが済んだと考えられてきた馬が本番で逆転を果たした例もあることを思えば、それらからラッキーライラックへの馬単というのが、可能性と配当とのバランスから一番いいのではないか。すなわち、リリーノーブルからラッキーライラック、マウレアからラッキーライラックの馬単2点。
2018年3月25日WIN5予想
WIN5という馬券、まだ当たったことはないけど配当の高さに惹かれて時々は買っている。個別のレースに対する予想とは違う視点で買い目を選ぶことになるのでおもしろい。5つのレースで人気薄ばかりが来ることはまずないが、2番人気以内ばかりで決着することも少ない。本命サイドに傾きがちな自分の場合、個々のレースを検討するときには切り捨てるような馬もどこかに入れておかないと当たらない感じ。
貧乏人にとって馬券を買うことは、可能性を切り捨てること。その確信を得るために一生懸命検討するわけだ。その結果切り捨てた方が来て悔しい思いをすることも多々ある。資金力があれば切り捨てる部分も少なくてすみ、的中の可能性は高まるだろう。それがより顕著に現れるのがWIN5ではないか。
と、想像している。
当てたことがないのでわからないが。
堅めのレースと思われるときには買い目を絞り、荒れるレースは手広く、というのが基本だと思う。今回は全通り買えば28万5120点。堅いレースが多いように見えるが、実力が拮抗しているレースもあるし、絞るのは難しいだろう。しかしまあ、どうせ5点をいっぺんに当てるのは難しいわけだから、買い目に選んだ穴馬の中から個別の単勝・複勝も買ってみるというスタンスでいいのかもしれない。
美浦ステークス
中山の1600万下芝2000m別定戦。レッドローゼスが人気、500万山藤賞を勝ったときの印象が強いが、最近は案外勝負弱いところを見せていてここでも1着が確実とは言いづらい。ほかにも強い馬がいて意外に難しい。昇級初戦で上位に来ているインヘリットデールと昇級初戦になるが前走が強い勝ち方だったサーブルオールぐらいか。スティッフェリオあたりも有力。
熊野特別
中京の1000万下芝2200mの別定戦。前走圧勝しているブラックジェイドでいいだろう。
六甲ステークス
阪神のオープン特別芝1600m戦。重賞勝ち馬のロジクライ以外は重賞では一歩足りない手薄なメンバー。グァンチャーレがオープン特別での上位常連だけど勝つのは別の馬だろう。ハクサンルドルフもオープンでは信頼が置けない。阪神1400mで勝ちがあるオールザゴーはどうだろう。あと、このコースで3勝を挙げているバンドワゴン。
マーチステークス
中山のダート1800mG3のハンデ戦。ハイランドピークが人気だけど昇級で勝った馬がいないというデータは気になる。条件に合うのはアルタイルだが鞍上の田中勝春が重賞を最後に勝ったのは2015年だ。でもまあ手を広げ出すときりがないのでこの2頭に絞ろう。
高松宮記念
レッドファルクスのほか、香港のブリザードは昨年のスプリンターズステークスでも5着に好走しており、人気もあまりないので単複も買っておこう。あとは前走が強かったファインニードルも気になる。
以上、美浦ステークス次第だがここを1点に絞れば12点。これでよし。
第65回毎日杯の予想
キズナやアルアインがステップにしてクラシックを制したレースに、今年は10頭立てながら2戦2勝馬が3頭集まって興味深いレース。ただし、過去のこのレースでの好走馬は、500万下の特別レースを勝って臨んだ重賞では一歩足らず再挑戦というパターンが多かった。前走が重賞という馬は今年は出ておらず、オープン特別の若駒ステークスの2着馬マイハートビートと3着テイエムディランが近いぐらいか。
これまでのレースぶりを見て、一番強そうなのはブラストワンピース。前走のゆりかもめ賞では他馬を弾き飛ばして抜け出してから差を広げる一方という完勝。勝ち時計も前日の古馬1000万下とは0秒6差しか違わず優秀。素直にこれの単勝を買っておけばいいかな。付け加えるとすればマイハートビートとのワイド。
第66回日経賞の予想
海外でNikkeiといえば日本経済新聞でもなく同紙を発行している新聞社でもなく日経平均を指す。日経平均が前日比974円も下げた翌日に行われる日経賞はどういう結果になるだろうか。とりあえず3連単の974は記念馬券として買っておこう。
この後天皇賞へと向かう一流馬の脚慣らしとして使われるレースで、条件戦を勝った上がり馬が上位にくる例は、少なくともここ5年まったくない。しかし今年の出走馬を見ると、例年は好走するローテーション筆頭である前走有馬記念組がいなくて、前走G1というのも香港ヴァーズの2頭(トーセンバジルとキセキ)のみ。日経新春杯から臨む馬もよく好走しているが、これも今年はロードヴァンドールのみ。これまでにないパターンの馬が来るのではないか。
というわけで狙ってみたいのは6番ノーブルマーズ。中山では2戦して、前走の1600万下2200m迎春ステークスを圧勝、4歳時はセントライト記念に挑戦してディーマジェスティから0秒5差の5着だから比較的相性がいい。持ちタイムから見て一線級との対戦で通用するかどうかは微妙かもしれないが、人気もなさそうなので複勝を買ってみる価値はありそう。
しかし本命はガンコ。芝に替わってのここ3戦の充実ぶりは本物の実力の証だろう。障害の練習に取り組んだ効果らしいが、荒れた馬場で前に行けるのはいい。昨年の覇者シャケトラと同じく母の父がシングスピールというのも心強い。日経新春杯の時と同じくロードヴァンドールが引っ張る流れに乗っていけば上位に来るはず。