第53回CBC賞の予想
中京の芝1200mで行われるサマースプリントシリーズのハンデ戦。例によってJRA公式サイトのデータ分析を見ると、“過去4年の優勝馬には「5走前までに1400m戦で2、3着に入っていた」という共通点がある”というところがポイントのようだ。勝っていてはいけないのか、というのが気になるが、予想の上で重要なファクターだ。
その観点から狙えそうなのは13番エイシンスパルタン。3走前にスワンステークスで逃げて3着、一昨年のこのレースで2着のダンスディレクターに先着。前走の阪神カップでは行きっぷりが悪いように見えたが、半年休養してリフレッシュされているだろう。このレースではMr. Prospectorの血を引く馬の活躍が目立つが、この馬は父系がミスプロ直系(祖父はUnbridled)で、かつ5x5x4の強力なクロスを持つ。そこそこ人気にはなるだろうが。
血統的に気になるのは2番ティーハーフ。同じくミスプロ直系(父ストーミングホーム)に加えて、こちらは3x4のクロス。さらに、2013年と2015年にこのレースで3着に入ったサドンストームの全弟でもある。この馬自身が高松宮記念で6着、3着というコース実績もある。使い詰めで上がり目がなさそうなのが気になるが、2014年に3着に入ったニンジャと似たローテーションだ。3着には来てもおかしくない。
もう1頭、3歳馬の15番タイムトリップもミスプロ直系(父ロードアルティマ)で1400mでの好走歴もあって条件が合うので気になるが、3歳馬はあまり好走例がないようだ。
第66回ラジオNIKKEI賞の予想(火曜版)
明日は大井で帝王賞という大きいレースがあるが、基本的にはJRAの芝の重賞を中心に見ていくことにしたので考えない。
さて、福島の芝1800mの3歳重賞。今の名称より「ラジオたんぱ賞」のほうがなじみがあって、ハンデ戦だというのにもかなり違和感を持っているが、昨日の時点でハンデが発表されたので予想の目星をつけておきたい。
ここ5年のレースラップをみると、2ハロン目が10秒台になることが多いようだ。その後は12秒台前半が平均的に続くペースのことが多いかな。速いペースを経験していることが強みになるのかもしれない。
登録馬を見て、強いのはクリアザトラック。初めて古馬を相手にした江の島特別(1000万下)も快勝したのだから3歳重賞でも勝てる力はあるはずだ。距離が1800mに延びるのがネックかもしれないが、福島ならこなせるだろう。
サトノクロニクルも人気になるだろうが、エンジンの掛かりが遅いのが福島には合わないと考えられて圧倒的な支持とまではいかないかもしれない。
狙いたいのはリーチザクラウン産駒のニシノアップルパイ。粗削りなレースぶりだが、前走プリンシパルステークスはレースレコードを更新するハイペースを2番手で進み、2着はありそうな脚に見えた。最後は後続に飲み込まれて0秒6差の5着。200m短縮されるここはチャンスだろう。もう一つ好材料があって、2勝目を挙げた4月2日の中山500万下1600mの勝ちタイム1分34秒7は、前日のダービー卿チャレンジトロフィーのロジチャリスと同じで同開催の2位タイ。翌週のニュージーランドトロフィーのジョーストリクトリ1分36秒0や1000万下隅田川特別のエクラミレネール1分35秒9を上回っているという時計の裏付けもある。先に行ける脚もあるし、買わない手はないだろう。母がアップルトウショウだからといってこんな馬名をつけることはなかったと思うが。
宝塚記念の反省
1着サトノクラウン、2着ゴールドアクター、3着ミッキークイーン。結局条件の合った馬4頭で決まった。大本命だけがいない。この4頭の3連単をボックス買い(24通り)していれば70,420円が的中していたのか。
キタサンブラックの敗因はわからないが、レコードで激走した反動はあったのだろう。それに、今回は3番手からの運びで、レースを作る立場になかったことの影響は大きかったと思う。シュヴァルグランが先頭、シャケトラがそれに続く2番手という並びを予想した人はいなかったんじゃないか。4ハロン目13秒1、5ハロン目12秒3と大きく緩んでいるけど、ここでペースを緩めずに後ろを引き離すのがキタサンブラックの勝ちパターンだったのに、そこに持ち込めなかった。他の騎手としても、いつもと同じような展開でやられて2億円を献上するわけにはいかなかったのだろう。
サトノクラウンは強かった。好走の条件に当てはまったと言えるだろう。
ゴールドアクターは復活したと言えるのだろうか。これぐらい走れて当然とは思う。最後伸び切るところまで行かなかったのは、長距離輸送の影響と考えるべきかもしれない。複勝が550円ついたのは助かった。
第58回宝塚記念の予想(前日版)
ここ10年の連対馬の条件に当てはまるのが4頭いて、キタサンブラック以外の3頭はどれもピンと来ない気がしていた。 特に、ゴールドアクターは強調材料が見当たらないと書いた。
しかし、3走前の有馬記念であわや1着かという場面を見せたのがわずか半年前だ。 キタサンブラックを負かすのは難しいとしても、このメンバーなら実績は最上位という見方も可能だろう。得意の舞台であったはずの日経賞でのだらしない負け方を見て評価を下げた人は多いだろうし、自分もその1人だが、その1戦だけで見限るのは早いかもしれない。
これまでキタサンブラックと好勝負をしてきた馬の条件(すぐ後ろにつけて差す戦法)にも合うし、この馬自身も現に一昨年の有馬記念で先着している。キタサンが阪神では3戦して1勝だけで比較的苦手なので、付け入る隙もありそうだ。天皇賞(春)に出たのが余計だったと思うが、関西への遠征でも菊花賞3着という実績はあるわけだし、まったくダメとも言えないだろう。昨年は出走すらできないほど疲労が大きかったのに比べれば、今年は状態面もいいのかもしれない。単複とワイドを買っておく。馬連も追加するか。
第58回宝塚記念の予想(月曜版)
宝塚記念というと、超一流と呼ぶには足りない馬が初めてG1を勝つために用意されたレースという印象がある。 ススパレード、オサイチジョージ、メジロライアン……。 近年ではアーネストリーとかラブリーデイとか。
しかし、超一流馬が勝負付けの済んだ馬たちをなぎ倒してさらに賞金を積み上げるレースでもある。 メジロマックイーン、テイエムオペラオー、ディープインパクト、オルフェーヴル……。
今年はキタサンブラックがいるので後者だろう。
2着がどうなるか。JRA公式のデータ分析によると、“過去10年の連対馬20頭は、いずれも「JRAの2000~2200mのGIかGII」において優勝経験のある馬だった”とのこと。今年の登録馬でこの条件に当てはまるのは、キタサンブラック、ゴールドアクター、サトノクラウン、ミッキークイーンの4頭。キタサンブラックから他の3頭に馬連を流せばいいということだな。ここ4年は毎年のように牝馬が3着以内に入っていて、いずれもディープインパクト産駒。ミッキークイーンはこの条件にも当てはまる。週中や当日に雨が降ればサトノクラウンに有利な馬場になるかもしれない。ゴールドアクターはちょっと強調材料が見当たらないが……。
データから離れて、ここまでのレースぶりから考えてキタサンブラックに肉薄できる可能性があるのは、対戦経験の少ない4歳馬シャケトラとミッキーロケットだろう。シャケトラの前走は距離が長過ぎた。1000万下を勝っての重賞初挑戦がG2で勝ちに等しいハナ差の2着なのだから、G1を勝ってもおかしくないはず。ミッキーロケットは古馬G1ではちょっと足りない気がするが、スタートがよければ食らいついて大阪杯の時のステファノスのようなレースができるかもしれない。
全然新しい視点などない感じだが、週末までに考えを変える要素はあまりなさそうだ。
まとめて反省
先週と今週の馬券の反省をまとめて。
3回東京3日9R江の島特別
自信満々に推したロードリベラルは何としんがり負け。道中ちょっと首の高い窮屈そうな走り方だったが原因は何だろう。休み明けなのにマイナス6kgで馬体重416kgという馬格のなさは、成長力のなさの現れだろうか。この先このクラスでも厳しいかもしれない。 クリアザトラックは完勝。
マーメイドステークス
注目したローズウィスパーは8番人気。パールS組の活躍が見抜かれてちょっと過大評価気味だったかも。中団の横綱相撲的なポジションにつけ、直線いつでも抜け出せる構え。これで勝ったら相当な器だなと思ったらそんなに甘くなかった……。11着は実力通りだったか。
マキシマムドパリが後方待機ではなく積極策でクインズミラーグロ以下を封じた。今年は実力上位陣が素直に力を発揮できるレースになったのではないか。
エプソムカップ
メイステークスを高く評価したのだが、それは間違っていたかも……。当時の2着馬は一応ここでも上位(2着)には来たわけだが。 逃げたのは柴田大知騎乗のマイネルハニーの方で、スローにも見えたが最初の1ハロンが12秒8だった以外は12秒1が一番遅いラップだった。平均ペースで後ろの馬も脚を溜めることが難しい絶妙の配分だったということだろう。マイネルハニーは3着に粘り、勝ったダッシングブレイズは道中3番手から。アストラエンブレムの重賞制覇はまたお預け。 期待したヒストリカルもナスノセイカンもまったくいいところがなかった。
1回函館1日10R駒ケ岳特別
2年前に人気薄の降級馬シークレットパスがレコード勝ちしたレース。今年も特別登録を見て降級馬のメイショウガーデンが狙えると思っていた。500万下でシャケトラの3着という成績もあってこのクラスでは実力上位とも言える。2番手から見事レコード勝ち。でも移動中で馬券を買いそびれちゃった。残念。
第24回函館スプリントステークス
函館を得意とする馬を3頭ピックアップ。エポワス、クリスマス、ホッコーサラスター。特にエポワスは9歳と高齢なのでどうしても避けられてしまい、前走も勝利して好調のはずなのに人気の盲点だと思っていた。しかし他の2頭も気になり、全部の複勝を買ってしまった……。
シュウジがハイペースで引っ張るのを、セイウンコウセイが追いかけた。ジューヌエコールが中団から直線に入ったら早めに抜け出し、キングハートとエポワスが遅れて追いすがる形。ここもレコード決着。買った中で3着に入ったのがエポワスだけだったが、ちょい浮き。
3回阪神6日11R米子ステークス
勝つのはブラックムーンだと思っていた。重賞を除けば6着以下に落ちたことが1回しかなく、オープン特別での勝利経験もあり、ここでは重賞勝ち馬の2頭を除けば実績上位。その2頭、サトノラーゼンもグァンチャーレも近走あまり冴えないレースぶりなので勝機は十分。単勝2倍台になるとは思っていなかったが……。単勝と、阪神ではこれまで馬券圏内を外れたことのないサトノラーゼンへのワイドを買ってみた。
道中では最後方に待機していてちょっとヒヤリとしたが、直線で他の9頭をごぼう抜き、レコード勝ち。単勝とワイドが的中。さてこの後、重賞で勝つチャンスはあるのだろうか。
第34回エプソムカップの予想
エプソムカップは宝塚記念と同日に行われるイメージがあったが、いつの間にか1週ずれていた。
1800mという距離はとらえづらくて、マイラーが参戦してクラレントのように勝ったりする例もあるし、純然たる中距離馬が順当に勝ったりもする。どちらかというと中距離馬が上位に来るケースが多いと思うけど。
今年のメンバーは、オープン特別のメイステークスと都大路ステークスから臨む馬が多い。前者は前半ややスロー、道中は平均してハロン12秒前後が続くラップで、末脚の持続力が要求された戦いだった。重賞ではない割にハイレベルだったんじゃないだろうか。2014年のエプソムカップでディサイファが勝ったときのラップに近い。それに対して都大路Sのほうは、ダノンメジャーのつくった緩い流れに後方待機組がしてやられたレース。メンバー構成もこちらのほうが一枚落ちる感じだった。
ほかの路線からここに来る馬もいるが、比較的連動性の高い新潟大賞典から2頭だけで、フルーキーがちょっと怖いぐらいか。あとはラフィアンの2頭が似たような脚質で実力もあり、ペースがどうなるかも含めて予測がつかない。
メイS組から、心情的にはこれまでずっと買ってきた18番ナスノセイカンを選びたいところだが、前走で末脚が不発に終わった原因がわからないので買いづらい。成績が安定している4番ヒストリカルを選んでみた。ジャイアンツが歴史的な連敗を達成した週でもあるし。もう8歳だが、東京の1800mでは5着6着3着4着と大崩れしていない。コースの特質が似ている印象がある阪神の1800mで3勝。メイSで見たかぎり、末脚もさほど衰えていないと思われる。4着以内、0秒6差以内には来そう。3着に来るかどうかはちょっとわからないが……。複勝と10番アストラエンブレム、14番タイセイサミットへのワイド。